話題の iPhone について、僕は発表直後に興奮状態のまま「移住しよう」というエントリーをポストしました。あのときは深く書かなかったのですが、iPhone の「何に僕がそれほどまでに感動したのか」ということについて、今日は改めてポストしたいと思います。
iPhone の衝撃は様々なブログの反応からも見ることができるのですが、ほんとうにその衝撃に偽りはないと僕は確信しています。
キャズムを超えろ! – 全世界の家電メーカーが力を合わせてもApple1社に勝てなかった日
以下の文章は、1月12日に発行されたメッサリバティの関係者向けメールマガジン、「itm: inside the messaliberty」に掲載さてた文章を元に、一部修正を加えたものです。
まず最初に、Apple についてあまりよくご存知でない方のために少し解説を。
Apple は、定期的に新製品の発表イベントを行っています。このイベントは、一種の恒例行事となり、多くのファンがイベントを目にしようと長蛇の列を作っています。
特に CEO の Steve Jobs による基調講演は最大の注目イベントで、毎回基調講演の前には発表内容の予測が全世界的に盛り上がり、カウントダウンが始まります。実際に基調講演が開始されると、参加している各ニュースメディアの記者や有名ブロガー達による、リアルタイムテキストレポートを見るために、それぞれの Web サイトへアクセスしたりするという盛り上がりを見せています。僕もそのファンの1人で、毎回 Steve Jobs の基調講演は、数時間後にアップされる動画を欠かさずにチェックしています。
本題に入る前に、なぜ僕がそこまで彼の基調講演をチェックするのかということをお話させてください。
彼のプレゼンテーションは、僕が知る限り世界一のプレゼンテーションです。分かりやすさ、シンプルさ、情熱、感動、演出、ジョーク、どれをとっても、彼のプレゼンテーションの右に出る者はいないでしょう。
見るたびに、そこから得る物があります。今回も、製品コンセプトの伝え方にはじまり、価格や性能のアピール方法、聴衆の盛り上げ方、自分のキャラクターのアピール方法、数え切れないほどの「うまさ」を改めて認識し、学ばせてもらいました。
ちなみに、普段僕が使っているプレゼンテーション用アプリケーションは、Steve Jobs と同じものです。もっとマニアックなところでは、プレゼンテーションをするときの服装も、彼の影響を受けています(笑)
とにかく、百聞は一見にしかずなので、少しだけでも Steve Jobs のプレゼンテーションをのぞいてみてください。いまは本当にすばらしいインターネット時代なので、Apple の公式サイトから動画を視聴できます。あぁ、ほんとインターネットって最高!
Apple – QuickTime – Macworld 2007 Keynote
iPhone を発表した今回のプレゼンテーションでは、Google の CEO、Eric Schmidt や、Yahoo! の Co-founder、Jerry Yang も登場します。いま最もホットは企業のトップたちのプレゼンテーションが見れると言う意味でも、今回は特におすすめです。僕はすでに2回見ました(笑)
ようやく本題です。
iPhone のすごさは、何よりもその UI(ユーザーインターフェース)にあります。つまり、操作性がすごいということです。これは Apple が常にこだわっていることで、僕が常に意識していることでもあります。ユーザーと触れるインターフェースをいかに設計するか、これは生涯をかけて取り組んでいきたいテーマです。
Apple はこれまでにも、マウスをパーソナルコンピューターで実用化したり(Macintosh)、クリックホイールという新たなコンセプトでポータブルミュージックプレイヤーの操作方法に革命をもたらしたり(iPod)と、とにかく偉業を成し遂げてきました。
この流れに引き続き、今回 Apple が取り組んだのが、携帯電話の UI 革命です。詳しくは Steve Jobs のデモを見ていただきたいのですが、とにかく想像を絶するほど、操作感が向上して見えます。
もちろんまだ僕が直接手にしたわけではないのでデモを見た感想でしかないのですが、それでもすでに、携帯電話の UI は全世界的に変わっていくことが容易に想像できてしまいました。Apple の革新的な UI を他社がまねて業界全体が変わっていくというのは、Windows の登場をはじめ、いくつもの前例があります。
この流れは、遅かれ早かれ日本にもやってきます。日本の携帯電話は、これから大きく変わってきます。
日本の携帯電話の高機能化の行き着く先であった所に、突如 iPhone が一番乗りしてしまったような感覚を僕は覚えました。これまでは技術的に、あるいは製造コストの問題で不可能であった UI を Apple が実用化してしまったのです。いや、Apple でなければここまでの衝撃を与えられるほどのものは作れなかったでしょう。携帯電話の枠を超えたデザイン、UI が、これから一気に普及することが考えられます。
特に、かつて Apple の委託を受けて PDA を製造し、その後も ZAURUS などの製造を行っていた SHARP や、同様の分野で実績のある SONY が、いま日本の携帯電話界をリードしていることからも、これからの変化が想像できます。
デザインが変われば、UI が変われば、コンテンツも変わります。携帯電話の持つ意味合い自体が、現状の枠を遙かに飛び越えていくことでしょう。これから起こる変化は、携帯電話やインターネットの新しい使い方を提案していくメッサリバティにとっても、注目に値します。
携帯電話、というよりもモバイルデジタルデバイスのハードウェア的なメインフィールドは、これまで以上に欧米が中心となるでしょう。しかし、「ケータイコンテンツ」というソフトウェア的なフィールドで、日本は独自の、他国から見れば先進的な進化を遂げています。
ハードウェアの進化を積極的に取り入れ、この日本で通用するコンテンツを造り上げていくこと。それが、最初にメッサリバティが取り組むべき課題だと、いま僕は考えています。


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